情報教育の未来はクライ


今年の4月から、助っ人教員として地元の高校で「情報A」を教えている。
(私は「教科情報」の教員免許を持っている数少ない大学教員なのだ)
そこで毎週感じることは、こんな情報教育で日本の将来は大丈夫なのか?
ということである。


夏にたまたま韓国のメディア系学部の学生と話をする機会があって
彼/彼女らから聞いた韓国のIT事情は、日本のはるか先を行っていて
ちょっとショックを受けたくらいだった。
(彼らも日本のITの遅れを目の当たりにしてビックリしていたようだ)


まず「情報A」の教科書がひどい。
当然ながら「ブログ」なんていう言葉は出てこない。
教科書検定やらをやっている時はまだブログが普及していなかったのか)
課題なんかも、寒々しいくらいに面白くない。
「大量のオレンジをもらって困っている。どうしたらいいだろう。」
という問題解決のためにWebで検索したあげく、
「生で食べるのではなく。マーマレードを作ればよい。
 ではマーマレードの作り方をWebで調べよう」
なんていう具合である(~_~;)


Web2.0が教科書に載る頃には、きっとWeb5.0の時代になっているであろう。


まもなく(北海道では)修学旅行シーズンなのだが、
高校側はその情報収集にもWebを使わせようとしない。
旅行の時ほどWebの便利さを実感することはないというのに。
(私は実習中にこっそり使わせたけど)


地元のお役所の情報化の遅れもひどいものだが、
若者たちのIT教育も、こんな状態ではかなりマズイ。
文科省とか教育委員会とか、そのへんのおっさん連中が
(おそらく)何もわかっていないのが問題である。
教育現場の「情報」の先生にしても、数学や理科の教員が
片手間にやっている状態なのも問題である。
情報の授業が「ワード教室」「エクセル教室」になっているところが多い。


エクセルの使い方を教えて、これが「情報」の授業だ、なんて言ってるのは、
電卓の使い方を教えて、これが「数学」の授業だ、と言ってるのと同じである。


マズイ。
このままでは、かなりマズイね。