Web2.0という幻想


Web2.0」は「ロハス」に似ている。
以前からあったもの/考え方に、新しい名前を付けただけのことなのに、
その言葉を使うことで、まるで自分が時代の最先端にいるような錯覚に陥る。


たとえば私が住んでいるような大自然に囲まれた場所では、誰も「ロハスな生き方」を追求しようなんて考えない。生まれた時から、ある意味では毎日がロハスなので、誰もそれをわざわざ「ロハス」なんていう名前で呼んだりしないのだ。


Web2.0的なサービスにしても、たとえば私が、まだ日本国民の大半がブログというものを知らなかった2003年初頭に立ちあげた「さいほくネット」「ぷちコミ」なんていう仕組みは、まさにWeb2.0サービスの先駆けだったと言える。
(人口10万人弱の地域限定サービスだったために、イマイチ知名度も上がらず、成功したとは言えないが...)


今でこそ「クチコミ」の威力と可能性を誰もが認識しているが、住民が携帯から画像を投稿する「クチコミ」による観光情報交換システムというのは、当時はなかなか画期的だった。


話を戻そう。
Web2.0は、それだけではビジネスにはならない。
(「Web2.0とは何か」的な中身の薄い解説書が売れるくらいか)
サイト運営者やビジネスを仕掛ける側にとって、Web2.0は幻想にすぎない。

でも一般的なユーザにとっては、新しくて便利で楽しいWeb体験の始まりである。
それが1.0なのか2.0なのか、あるいは3.0なのかは、どうでもいい話だ。
私もあくまで一人のWebユーザとして、Web2.0とかいうサービスを大いに楽しむこととしよう。